「筋肥大ってなんでおこる?」「どうやったら効率的に筋肥大できるの?」と疑問に思っていませんか?
私も筋トレをしていて、筋肥大についていろいろ調べて、考えてトレーニングをしています。
この記事では筋肥大のメカニズムから効率的に筋肥大をおこすトレーンング方法の考え方を紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。
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筋肥大するメカニズムを紹介
筋肉の繊維が太くなることで筋肥大がおこるのです。筋肉は数千から数十万本という筋繊維が束になってできています。繊維1本1本がトレーニングにより微細な損傷を受けて、修復される過程で太くなります。超回復と呼ばれているものですね。
ということは、多くの筋繊維を使ったほうが筋肥大がおこりますよね?
多くの筋繊維を使うために必要な知識が「サイズの原理」というものになります。
運動単位の話は専門的になるので、知りたい人は次の項目を読んでみてください。何をすればいいかを知りたい人は飛ばして読んでください。
筋肥大に必要な知識「サイズの原理」
サイズの原理を理解するためには、「運動単位」を知る必要があります。1つの運動神経がいくつかの筋繊維と繋がって筋繊維をコントロールしています。これが運動単位です。
この運動単位は、1つの筋肉の中でも「小さい運動単位」「大きい運動単位」があります。筋肉が力を発揮するときには「小さい運動単位」から働きます。もっと大きな力が必要になると「大きい運動単位」が働きます。これがサイズの原理です。
多くの筋繊維に刺激を入れるには、高負荷が必要なことが理解できますよね?2009年に、アメリカスポーツ医学会は「筋肥大には高強度トレーニングが有効である」という公式声明を発表しています。
なので「筋肥大には高強度トレーニングが必要である」と言われてきました。
そこから研究が進み、筋肥大の効果を最大化するための考えが導き出されてきました。
それが「総負荷量」です。
筋肥大の方程式はこれ
筋肥大の効果を最大限にするためにはトレーニングの総負荷量を考える必要があります。
筋肥大の効果=総負荷量(強度×回数×セット数)×セット間の休憩時間×関節を動かす範囲×運動スピード×筋の収縮様式×週の頻度
1つずつ解説していきますね。
総負荷量(強度×回数×セット数)
総負荷量は強度(重量)×回数×セット数です。
10kgのダンベルを10回3セットしたら、総負荷量は「10×10×3=300kg」になります。
3kgのダンベルを10回10セットしたら、総負荷量は「3×10×10=300kg」です。
この2つのパータンは負荷量やセット数が違いますが、総負荷量は変わらないので、筋肥大に及ぼす影響も変わらないということになります。
本当に!?と思われるかもしれませんが、研究報告があります。
2010年、カナダにあるマクマスター大学のバードらによる研究で「低強度トレーニングにおいても、回数を多くし、総負荷量を高めることで、高強度と同等の筋肥大の効果が得られる」と示唆されています。
筋肥大に最適なセット間休憩時間
セット間休憩にも最適な時間があります。それは「2~5分」です。セット間休憩は1分が良いと聞いたことある人がほとんどではないでしょうか?
その理由は「成長ホルモンの分泌が増加し、筋肥大しやすい」です。ところが、成長ホルモンの増加は、筋タンパク質の合成や筋肥大に寄与しないことがわかってきました。
2012年、マクマスター大学のウェストらは、筋肥大に関与するとされる様々な因子について研究しました。その結果、成長ホルモンやテストステロンは筋肥大に有意な関連が見られなかったと報告しています。
では何を考えたら良いのでしょうか…。
総負荷量を上げることを考えましょう。
筋肉をしっかり休めることで、次のセットも高強度でトレーニング出来たほうが総負荷量は上がります。総負荷量が高いことが筋肥大には大切です。
短い休憩では筋肉が十分な回復ができません。結果として高強度トレーニングができなかったり、回数やセット数が少なくなってしまったりして、総負荷量が下がってしまいます。
休憩時間はトレーニング経験の有無・性別・体格・扱っている重量などによって個人差があります。初心者で低強度トレーニングであれば1~2分の休憩で問題ないでしょう。
高強度トレーニングの場合は、筋肉の回復を感じながら、自分にあった休憩時間を設定していってください。
フルレンジでトレーニングした方が筋肥大する!
トレーニングには中間の角度で動かす「パーシャルレンジ」と全可動域を動かす「フルレンジ」があります。
筋肥大に効果があるのはフルレンジでのトレーニングです。
2012年、ブラジルのフェデラル大学のピントらの研究によると「筋肥大を目的とした場合、フルレンジのトレーニングが有効である」と報告しています。
2013年、デンマーク・コペンハーゲン大学のブルームクイストらも同様の研究結果を報告しています。
フルレンジでのトレーニングのほうが筋肉へのダメージが大きくなりますので、十分な休息が必要な場合があります。ケガには十分注意してください。
筋肥大するには8秒以内のトレーニング
トレーニングするときは、動かす速さを意識していますでしょうか?
筋肥大を目的とする運動であれば8秒以内に1回を行うほうがいいと報告されています。肘を曲げる動作であれば「4秒以内に曲げて、4秒以内に戻す」ということです。
ここでも運動単位の考えが出てきます。
運動スピードが速いほど大きな運動単位が動員でき、多くの筋繊維を収縮させることが可能になります。
筋の収縮様式ってなに?
筋肉の収縮には求心性収縮と遠心性収縮があります。遠心性収縮のほうが筋肥大には効果が高いと言われています。
遠心性収縮のほうが求心性収縮よりも大きな負荷に耐えることができるので、遠心性収縮のほうが筋肥大の効果を高めると考えられています。
最近の研究では、遠心性収縮がより効果的というよりは、求心性収縮収縮よりは、筋肥大の効果はあるという程度です。
効率を最大化するためには意識したほうが良いでしょう。
筋肥大のためのトレーニングは週単位で考える
筋肥大の効果を高めるには週での総負荷量を考えましょう。
オクラホマ州立大学のコルクフーンらによると「筋肥大の効果は1回の総負荷量ではなく、週単位の総負荷量によって決まる」と研究報告しています。
週の総負荷量が同じであれば、週何回やっても効果に変わりはないということが示唆されたのです。
筋肥大を目指すなら、ジムより宅トレ!?
総負荷量を考えると、ジムだけに通うより、自宅でもトレーニングした方が筋肥大には効果的なことがわかります。
毎日ジムに行ける人ばかりではないでしょう。それにジムに通う人でも筋肥大の効果を最大化するために、セット間の休憩を十分にいれたくても、あとに待っている人がいたらできませんよね。
週の総負荷量を考えると、自宅にトレーニング機器をおいておくと良いのではないでしょうか。
おすすめの可変式ダンベルを紹介していますので、ぜひこちらの記事をご覧ください。
筋肥大の方程式を理解できればマッチョになれる まとめ
数千から数十万本の筋繊維が微細な損傷をうけ、修復されることで筋肥大がおきてきます。
筋肥大を最大効率化するためには「いかにすべての筋繊維を使うか」です。
筋肥大の方程式は「筋肥大の効果=総負荷量(強度×回数×セット数)×セット間の休憩時間×関節を動かす範囲×運動スピード×筋の収縮様式×週の頻度」です。
総負荷量を高めるためにも、自宅にトレーニング器具を置くと良いでしょう。
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この記事が、マッチョになるための参考になれば幸いです。
もっと詳しく知りたいという人はこの本を参考にさせていただきましたので、ぜひご購入いただきご覧になってください。とてもわかりやすく・詳しく書かれています。この本を読めばもう一段階レベルアップしたトレーニングができるでしょう。
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