「筋トレを始めたけど、だんだん楽になってきてしまった」「もっと筋トレの効果を出したい」と悩んでいませんか?
筋トレは継続していれば、誰しもが悩むところでしょう。
筋トレで負荷量をむやみに上げるのはよくありません。目的に合わせて正しい負荷量の設定をしていくのが大切です。
この記事では、目的別で筋トレの回数設定や負荷量の設定がわかるように解説をしています。正しいやり方で筋トレを行えば、1ヶ月で効果を実感できるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。
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筋トレでなぜ負荷を上げなければいけないのか?
同じ負荷量で筋トレを続けていても効果は上がっていきません。今の負荷量での頭打ちがきます。効果を上げていくためには負荷量を上げていく必要があるでしょう。
負荷量を上げる理由を理解するために、トレーニングの3原理と5原則を知るといいでしょう。
ここまで理解してトレーニングできている人は上級者ですね
トレーニングの3原理と5原則
過負荷の原理 | 日常生活以上の負荷を筋肉に与えなければ、トレーニングの効果は現れない |
可逆性の原理 | トレーニングを止めてしまえば元のレベルまで戻ってしまう |
特異性の原理 | トレーニングの方法によって効果が変わる |
筋肥大や筋力向上を目指す人は過負荷の原理・スポーツでのパフォーマンス向上を図りたい人は、特異性の原理をより意識した内容のトレーニングをするといいでしょう。
さらに、スポーツでのパフォーマンス向上を目的としたトレーニングを行なうのであれば、5原則もしっかり意識した内容にしていきたいですね。
全面性の原則 | 偏ったトレーニングはボディバランスの崩れやケガの原因になります。身体を安定させるためには全身の筋肉が必要です。全身的にトレーニングを行っていきましょう。 |
漸進性の原則 | 筋肉を強くしていくために、同じ負荷ではなく、徐々に上げていく必要があります。急に負荷を上げるのはケガの原因にもなりますし、効果が減少してしまう場合もあるでしょう。 |
反復性の原則 | 数回トレーニングをしただけでは効果は現れません。反復して行なうからこそ効果がでてきます。 継続が大切です。 |
個別性の原則 | すべての人が同じトレーニングで同じ効果がでるわけではありません。年齢・性別・身体特性など様々な要因で違いがでます。目的に合わせて、個別性の高いトレーニングが効果を高めます。 |
意識性の原則 | 何を目的としたトレーニングなのか、どこを鍛えている筋トレなのかを意識して行なうことで、トレーニング効果が高まります。 |
筋トレ負荷量早見表
筋力トレをするにあたって目的は大きく分けて3つあるでしょう。「筋力アップ」「筋肥大」「筋持久力向上」それぞれの筋トレ内容は変わってきます。下の表を参考に、目的としている効果に合わせた回数設定を行いましょう。
1RMとは1回しか持ち上げられない重さのことです。5RMであれば5回やっと持ち上げられて、6回目は上がらなくなる重量になります。
人によって、トレーニング経験によっても重量は変わりますので、何kgと決まっているわけではありません。自分で筋トレをやってみて、今の自分にあった重量を見つけて行きましょう。
- 筋力アップであれば1〜5回しか上げることが出来ない負荷量で3セット
- 筋肥大であれば10回しか上げられない負荷量で3セット
- 筋持久力であれば15〜20回上げられる負荷量で3セットを目安に筋トレを行いましょう。
負荷強度(%) | 回数(RM) | 効果 | 特徴 |
90〜100% | 1〜5RM | 筋力アップ | 筋肥大ではなく筋力アップの効果が見込める |
67〜85% | 6〜12RM | 筋肥大 | 効率よく筋肥大効果が得られる |
50〜65% | 15〜20RM | 筋持久力向上 | 筋肥大効果は少なく、持久力が向上する |
筋トレで負荷を上げるタイミングは、限界回数が上がったら
筋トレで負荷量を上げるタイミングは設定していた限界回数に達したときです。例えば筋肥大を目的とした筋トレで「10kgを10回3セットの筋トレ」1セット目は10回、2セット目8回、3セット目7回が上げられる回数の限界だった。
筋トレを継続していて、3セットすべてで10回上げられるようになったときは負荷量を上げるタイミングです。漸進性の原則ですね。
【速筋・遅筋】筋肉には2種類あります
筋肉には2種類あります。「瞬発的な力はあるが持久力のない速筋」と「パワーはないけど持久力のある遅筋」この2つを理解したうえで行っている筋トレが最上級の筋トレでしょう。
ここまでを理解して筋トレをできている人はかなり少数では?
筋線維が太くなるのは速筋です。筋肥大を目的に筋トレをしている人は、集中的に速筋を鍛えなければいけません。マラソンなど持久力を必要とする筋肉がほしい人は遅筋を鍛えなければいけません。
筋トレ方法によって、刺激のはいる筋肉が異なりますので、しっかり筋トレ方法は目的に合わせた方法にしておきましょう。
こちらの記事でより専門的でマニアックな感じで紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。「【理学療法士が解説】筋トレに必要なのは回数ではなく負荷量!!」
筋力(パワー)向上を目的とした負荷の上げ方
1〜5RMで3セット可能になったら、負荷を上げていきましょう。負荷量以外でも意識したほうがいいのが瞬発的な動きです。
速筋のほうがパワーが強いので、速筋を意識した筋トレが大切です。瞬発的な力が大切なので、瞬発的な動きを入れながら筋トレをするといいでしょう。
筋肥大を目的とした負荷の上げ方
筋肥大を目的とした負荷量の上げ方としては、10RM前後(10回上げるのがやっとの重量)で3セットが可能になった。あとはフルレンジ(動かしている関節の全可動域)で筋トレができているかをチェック。フルレンジでの筋トレの方が筋肥大効果は高くなります。
筋肥大で大切なのは、いかに筋肉(とくに速筋)に刺激を入れられるかです。小さくちょこちょこ動かしているよりも、大きく動かしている方が、筋肉への刺激も増えるので、筋肥大効果も期待できます。
筋持久力を目的とした負荷の上げ方
15〜20RMの筋トレができるようになったら、回数を増やすものいいでしょうし、負荷量を上げてもいいでしょう。筋持久力の場合は負荷量よりも持続時間や反復回数を気にしたほうがいいかもしれませんね。
筋持久力を上げるのに大切なのは、低強度・高頻度の運動です。これはミトコンドリアが増えるからです。ミトコンドリアは細胞エネルギーの生産工場なので、持久力向上には必須になります。
女性におすすめの負荷の上げ方
女性では筋肉は太くしたくないと思う人が多いでしょう。太くしたくない人は15RM前後で筋トレをするといいでしょう。重たい負荷でバシバシ筋トレを行っていくと筋肉が太くなってきてしまいます。
15RM程度の筋トレでも筋肉が引き締まってはくるので、痩せているように見えてくるでしょう。「もう少し筋肉をつけたい」という場合は負荷量を上げてください。
こちらの記事で女性におすすめのダンベルを紹介していますので、負荷を上げたい場合は参考にしてみてください。「【理学療法士が紹介!】女性向けのおすすめダンベル!可愛いものから本格的なものまで」
今の身体が目標にしていた体型であれば、現在の負荷量を維持しましょう。
筋トレ負荷を上げた際の注意点
筋トレで負荷を上げたら以下の点に注意しましょう。
- 正しいフォームで行なう:負荷を上げると力むのでフォームが崩れます。目的とした筋肉に刺激が入らない可能性があります。
- 無理はしない:高強度になるとケガへつながる可能性が高くなります。
- インターバルの時間設定
インターバルの時間設定については次の項目で説明していきます。
筋トレで負荷を上げるだけではなく、インターバルをしっかりとりましょう
筋肥大を目的とした筋トレでは、インターバルをしっかり意識しましょう。筋肉により多くの刺激を入れるために、筋肉の疲労回復を待ちます。
すぐに2セット目に入ると、すぐに疲れてしまい、同じ負荷量でも十分な回数ができません。
目安は2~5分です。スクワットなど大きな筋肉を使った筋トレであれば長めに休憩をいれるといいでしょう。
負荷量がまだまだ小さい場合は1~2分の休憩でも問題ないでしょう。2セット目の状態で休憩時間を調整してみてください。
休息日も意識していきたい
筋トレは継続が大切ですが、毎日同じ部位の筋トレをおこなうのはよくないです。
筋肉は回復する過程で強く・大きくなっていきます。筋肉が回復する時間を確保してください。24~48時間は開けたほうがいいと言われています。
腕の日・体幹の日・脚の日など、ローテーションして行っていくのがおすすめです。
食事も意識できるとさらに効果上昇
筋肉はタンパク質で出来ています。いくら筋トレをしてもタンパク質が体内になければ、筋肉は強くも大きくもなりません。
しっかりとタンパク質を意識した食事をとっていきましょう。プロテインなども効果的なので、試してみるのをおすすめします。
【筋トレ負荷解説!】初心者でもわかる回数・負荷量の設定!:まとめ
負荷量を上げる前に目的にあった筋トレ回数を確認しましょう。設定した負荷量で3セット行えるようになったら負荷量を上げていきます。
負荷量を上げると、フォームが崩れるなど怪我につながる場合があります。フォームが崩れるほどの負荷量に上げるのはやめましょう。
負荷量を上げるだけではなく、インターバルの時間や食事にも注意できると更に効果は上がっていくでしょう。
負荷量を上げるためにダンベルなどが必要であれば、購入していきましょう。筋トレの幅も広がって、モチベーションも向上していくでしょう。
この記事が筋トレで負荷量を上げる際の参考になれば幸いです。
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